不埒な先生のいびつな溺愛
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二時間目は生物の授業のため、移動教室となった。
絵里と並んで、理進クラスの前を通ったとき、無意識に久遠くんを探した。
「久遠、それやめてくれよ」
するとちょうど、理進クラスからはそんな声が聞こえてきて、私と絵里は足を止めた。
絵里はすぐさま開いたままの教室のドアの影に隠れて覗き見ながら、私もそこに手招きをしてきた。私も気になって、気が乗らないふりをしながら、一緒に隠れる。
中では、三人の男子が、教室の中心に位置する久遠くんの席を囲っていた。
ここからは久遠くんの後ろ姿しか見えず、どんな顔をしているのかは分からない。本を読んでいたようだ。
「……何がだよ」
「さっきの自習時間、本読んでただろ?自習の時間は自習してくれよ。ページめくる音が気になって仕方ないんだよ。ちょっとは周りのこと考えろ」
その男子の声は、色々と我慢していたものをここで吐き出したというように、ところどころ裏返っていた。
野次馬となった絵里はドアの影にベッタリと体をつけて耳をそばだて、興奮気味に私を見た。
もちろん私も野次馬になっていたけれど、絵里のように興奮したからではなく、クラスメイトに責められている久遠くんが心配になったからだ。
二時間目は生物の授業のため、移動教室となった。
絵里と並んで、理進クラスの前を通ったとき、無意識に久遠くんを探した。
「久遠、それやめてくれよ」
するとちょうど、理進クラスからはそんな声が聞こえてきて、私と絵里は足を止めた。
絵里はすぐさま開いたままの教室のドアの影に隠れて覗き見ながら、私もそこに手招きをしてきた。私も気になって、気が乗らないふりをしながら、一緒に隠れる。
中では、三人の男子が、教室の中心に位置する久遠くんの席を囲っていた。
ここからは久遠くんの後ろ姿しか見えず、どんな顔をしているのかは分からない。本を読んでいたようだ。
「……何がだよ」
「さっきの自習時間、本読んでただろ?自習の時間は自習してくれよ。ページめくる音が気になって仕方ないんだよ。ちょっとは周りのこと考えろ」
その男子の声は、色々と我慢していたものをここで吐き出したというように、ところどころ裏返っていた。
野次馬となった絵里はドアの影にベッタリと体をつけて耳をそばだて、興奮気味に私を見た。
もちろん私も野次馬になっていたけれど、絵里のように興奮したからではなく、クラスメイトに責められている久遠くんが心配になったからだ。