きみが虹を描いてくれた青空の下で

「あの……大丈夫ですか」


話しかけていいのか、悪いのか、だけどなにか話さなきゃどうにかなってしまいそうな旦那さんを放っておけなかった。


「ありがとう。でもちょっと大丈夫じゃないかも」
「……そう、ですよね。ごめんなさい」
「いいや、こっちこそ申し訳ない。こんな場面に付き合わせてしまって、本当に」


旦那さんが苦みばしった表情で私を見ると、そのままぽつり、ぽつりと話を続けた。


「うちの事情はちょっと特殊でね。今回の妊娠は特別な理由があったんだ」
「理由、ですか?」
「うん。うちはね、上の子が病気で、その治療のために今度の子を授かることにしたんだ」
「あの、それってどういう……?」


病気の治療のために赤ちゃんを産む? 頭の中がハテナでいっぱいになった。
< 119 / 120 >

この作品をシェア

pagetop