きみが虹を描いてくれた青空の下で
「さい帯血移植っていってね、赤ちゃんが生まれたら不要になるへその緒と胎盤から採れる血液が治療に使われるんだ」
「はじめて知りました」
「普通はあんまり関わることがない話だからね。ただじっとドナーが現れるのを待つより、できることをしようって話したんだ。でも、そんな理由でこの世に呼ばれた赤ん坊が、きっと怒ったんだ」
「え……」
「準備もなく先に剥がれてしまったら、さい帯血は採れないんだよ。それどころか、うちのやつだってどうなるか……」
バスの中で三郷さんが「この子は希望」って言ってたのはこのことだったんだ。
「こんなことならやめておけば良かった……」
「そんなこと……」


