きみが虹を描いてくれた青空の下で

「八重、さ、小5で病気がわかったんだよ」


何か話さなきゃ、何か話さなきゃ、って、テンパってきたところで、八起くんが、ぽつり、ぽつりと、話し出した。


そうだ、話があるっぽかったんだよね。


「たくさん青アザつくってたり、朝起きたら鼻血で枕と顔が真っ赤だったりね。最初はさ、子供にはよくあることだから、俺もなってたって、親も気にしてなかったんだけどね」

「うん」

「もともとあんなだから、お転婆でさ、毎日青アザつくってくるのなんて普通だったんだけど、でも前のアザが治りきんなくてどんどん体じゅうがアサだらけになってね、やっぱおかしいよねって」

「うん」

「でもね、まだ症状も軽くて、子供は割と簡単な治療で治ることもあるからって、そんな感じで」

「じゃあ、八重ちゃん治るの?」


八起くんが話してくれた雰囲気だと、なんだ、やっぱ治るんじゃんって、一瞬思った。


「いや」

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