umbra 〜約束の日〜 Ⅱ
気まぐれといって俺と妹までも助けてくれた燐の正体はとても複雑だ。俺なんかには到底理解できそうにない。










プルルルル









『もしもし?』







「りんー! どこにいるんだ!?お前ん家行ってもいねぇし、麗ちゃんに聞いても知らねぇっていってるし!!」







『うるせぇ。 ボリューム落とせ。』







電話ごしに聞こえる誰かの声。内容まで丸聞こえだ。









『今は俺を担いでいったやつの家だ。後、明日10時に全員集めとけ。それと、大したことないから麗には言うなよ。』









(「あっ、ごめん。 麗ちゃんに言っちゃった。」)









『はぁ。 最悪。』








(「どうせ隠しきれることじゃないだろ。」)


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