私が恋をしたのは小説家でした
やっとのおもいで眠りにつこうとすると

ああ、山の動物たちの鳴き声がうるさい

どうにも私は静かに眠らせてくれないんだろ

見張りの教師はすでに静かに

眠りにつき

先程までべらべら喋っていた女達も

先ほどとは打って変わって、静かに寝ている

よくこんな動物たちの鳴き声がうるさい中で

眠れるものだ、関心をする

ああ、この2日間は長かった

眠れない私は、くだらないことを考え

羊が1匹、羊が2匹

無理にでも眠りにつきたかった

しかし、その時ふと頭によぎったのは

あの男の顔である

何たる嫌な顔であろうか

ここまで私を眠らせうとしてくれないのか

お前のせいで目が冴えてしまった

それでも怒りを覚えることはできず

はぁとため息を一つ

そして、明日はゆっくり眠ろうと心に決める

私は目を瞑り無理やり眠る
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