がらくたのハート
プロローグ
ここは、小さな田舎町。ポプラ。
機械が発展しても、この町にいるロボットはワタシだけです。
ワタシの名前はSH‐32Aといいます。
堅苦しい名前でも、愛称はあるんですよ。
みんなは『ボロ』と呼んでくれます。
愛称の通りあまり綺麗な体ではありません……。
所々錆びてるし、肩を動かしても何かに引っかかる感じがして。
動かし難いんですよね。この体。
博士に油を挿して貰わないと。 マルジロ博士は、ワタシを造ってくれた方です。
ジャンク山から部品を集めて来て、造ってくれたんです。
優しくていい人です。と、ワタシのデータには入ってます。
最近、また何かを造っている様で、毎日夜遅くまでラボに籠りきりなんです。
一体、何を造っているんでしょう。