この恋を忘れずにはいられないんだろう

『許せない。』


言ったあたしに、


『どうしたらいい?』

『…じゃあ、一発殴らして。』

『……、うん。いいよ。』


そう言って目を閉じた彼。


『…許してあげない。』


言えた立場じゃないけれど、


あたしと彼の関係は、全部承知の上の関係だった。


だから、隠し事なんて、してほしくなかった。



終わる時は、ちゃんと教えて欲しかった。




『…あのさ、』


目を閉じたままの彼が言う。


『…なに?』


『…あわよくば、このまま会えたりしないかな、って思ったんだ。』

『…、』

『結婚した事隠しても、』

『っ、』


『ずっと、透子に会いたいって思ったんだ。』

『っ、…さい、てい、…。』

『…だよなー。どうかしてるな。俺ほんとに最低だ。』

『…っ、』

『でも、……それでも、…なんだよ。』






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