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「まぁ、確かに」
そう言いながら俺は芹奈先輩の隣に行き、手すりに両腕を置き遠くを見渡した。
位置的には図書室の真上に当たるその場所。だけどやっぱり高い位置から広く見渡せるこの景色のほうがよっぽど綺麗だった。
「最近ボーッとするのが好きなの」
「どした?なんか病んでんの?」
「病んではないけど、そんな気分」
「つかそれ、病んでるって言うんじゃねーの?」
「そうなのかな」
「じゃー、なんかうまい飯でも食いに行く?」
「え?」
一瞬戸惑った芹奈先輩の顔を見ながら身体を動かし、今度は手すりに背を付けて空を見上げた。
「ちょっとまだ腹減り過ぎでそんな事しか言えねーわ。ごめんな」
「あはは、なにそれ。なんか昨日会ったとは思えない新鮮さなんだけど」
「そかな」
「いいよ、行っても。昨日のお礼」
芹奈先輩がニコッと微笑んだ瞬間に昼休み終わりの予鈴が鳴り始める。
「そんなの別にいいし」
「いいのいいの。ところでプリント終わった?」
「あー、なんとか終わった」
「良かったね」
「あぁ」
ベンチに視線を向け、そこに足を進ませる。
俺は数枚のプリントを手にし、ベンチに掛けてあったシャツを掴んだ。