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「じゃ、放課後ね」
ヒラヒラと手を振って駆け足で階段を下りて行く芹奈線を見ながらふと思う。
放課後ね。って、どこで待ち合わせすんだよ。
なんて思いながら笑いが込み上げる。
むしろ俺が咄嗟に言った言葉を真に受けるなんて、すげぇガード緩すぎ。
ガード固いって誰が言った?誰が決めた?
飯を食いに行こうなんて本気で言ったわけじゃない。
マジで腹が減りすぎてただけで。
むしろあの先輩と行けると思う確率は0%だと思いながらただ何気なく言っただけ。
それに乗って来た芹奈先輩はどー言う経緯で俺と行こうと思ったのが不思議でたまらなかった。
他の女は当たり前にホイホイついて来るけど、なぜか芹奈先輩が来るとなれば不思議でたまらなかった。
「ちょっと透哉、探してたんだから!!で、なんで裸?」
教室手前までくると、甲高い声が耳に張り付く。
イチカが頬を膨らませながら俺の前で仁王立ちした。
「勉強」
「え、裸の勉強って何?」
「は?お前、どんな妄想してんだよ、」
「だって何で裸って聞いたら勉強って言ったでしょ?」
「屋上暑かったから脱いだだけだっつーの」
「もー着なよ。みんな見てるし」
イチカのその事で周りの奴らの視線を感じた。
自分の席に着き、シャツを着て机にうな垂れる。
屋上の暑さに比べればまだマシだけど、さっきの暑さが身体に残る。
机に頬をつけてスマホを操作すると、「ねぇ透哉。今日どっか行こうよ」傍まで着いて来たイチカの言葉に深いため息が漏れた。