最恐ドクターの手懐けかた
それで、飛ぶように東さんが出て行ってから、鬼のような目つきで津田さんのカルテを見始める遠藤先生。
そして、イライラしたように指で机を叩き、ボソボソ呟き始める。
「35週。
血圧はこのところ、160/100くらいだな。
タンパクは++。
血液検査は問題なし……」
いつもなら、独り言キモイとか、あー、エアピアノかとか思ってしまうかもしれない。
だけど当然、こんな緊迫した空気の中では違う。
何か出来ることありませんか?そう聞きたいが、聞いたら黙れと怒鳴られることくらい分かっている。
東さんが戻ってくる時間が、一時間にでも思えた。