最恐ドクターの手懐けかた




私の声に被さって、携帯から音が漏れる。

昨日聴いたあの曲とは違う曲だが、今日の曲だって頭に染み付いて離れない。

四つに区切られた画面の中では、楽器を弾いている漢マンと、歌っている漢マンが映し出されている。

昨日の赤色の派手シャツに、白色のジャケットだ。

極め付けは、トレードマークの漢ラーメン。

まるでお笑い芸人みたいな漢マンなのに……その曲が深く胸に響くのはなぜだろう。






「冴木さん、知っているんですね!」




森田さんは嬉しそうに言う。




「ふざけた曲なのに、元気が出ますよね。

漢マンの曲を聴くと、出産も頑張れそうな気がします」




その言葉に頷くしかなかった。


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