最恐ドクターの手懐けかた
「エンディー、奈々ちゃんのこと好きなんじゃない?」
中井先生がまた意味不明なことを言うから、
「絶対それはないです」
強く否定しておいた。
冗談じゃない、遠藤先生なんて絶対に嫌だ。
遠藤先生と付き合うくらいなら……趣味の悪い三枚目、漢マンのほうがマシだ。
いまだに頭の中を流れる漢マンの犯罪のような曲を振り払うように頭を振った私の耳に……悲鳴のような声が聞こえてきた。
ナースステーション中に、瞬時に緊張が走る。
「ごめん、引き継ぎまだだった」
東さんが焦ったように言う。
「促進剤の森田さん、子宮口八センチ。
ようやくお産が近付いてきたよ」
「はい」