最恐ドクターの手懐けかた





漢マンと言った瞬間に、遠藤先生はむせ込んだ。

不敵な遠藤先生のこの弱い姿がツボだ。

彼は水を飲みながら、気まずそうに告げる。




「知ってる。……親父の友達だから」





店長は、遠藤先生の非常識な父親の友達なんだ。

そんな店長に暴言を吐くなんて……遠藤先生はさらに非常識だ。

だけど、



「お父さんも知ってるんだ」



思わず聞いてしまった。

それではっとした。

私……この非常識な暴君に、タメ口を使ってしまった。

遠藤先生はブチ切れるかもしれない。

ブチ切れて、ちゃぶ台返しの如くテーブルをひっくり返して暴れるかもしれない!





それなのに、彼はあぁと頷くだけだった。

それから……彼は意外なことを話し始めた。

初めて聞く、遠藤先生の家族と……悲しい話だった。


< 76 / 273 >

この作品をシェア

pagetop