最恐ドクターの手懐けかた
漢マンと言った瞬間に、遠藤先生はむせ込んだ。
不敵な遠藤先生のこの弱い姿がツボだ。
彼は水を飲みながら、気まずそうに告げる。
「知ってる。……親父の友達だから」
店長は、遠藤先生の非常識な父親の友達なんだ。
そんな店長に暴言を吐くなんて……遠藤先生はさらに非常識だ。
だけど、
「お父さんも知ってるんだ」
思わず聞いてしまった。
それではっとした。
私……この非常識な暴君に、タメ口を使ってしまった。
遠藤先生はブチ切れるかもしれない。
ブチ切れて、ちゃぶ台返しの如くテーブルをひっくり返して暴れるかもしれない!
それなのに、彼はあぁと頷くだけだった。
それから……彼は意外なことを話し始めた。
初めて聞く、遠藤先生の家族と……悲しい話だった。