合言葉は、“ヘヘヘ ムフフ”
コーヒーを飲み干した澤村さんは、
自分の体験談を話し始めてくれた。
「さっきも言ったけど、俺の所に妖精が来たのは30歳の時。
もうびっくりしたよ。
いきなり、
“自由にその手から炎を出すことが出来る”
って言われた時は。」
「え!?最初からどういう魔法が使えるか教えて貰えたんですか?」
「うん。掌をかざして、
“ウヘヘ ムフフ”
って唱えると俺の手から炎を生み出すことができるって。
詳しくやり方を教えてくれたよ。
模擬練習なんかもやったりしてね。」
妖精のおじさん・・・。
この待遇の違いは一体・・・。
でもそういえば、
【“25歳の部”独自のルールでどういう魔法かは教えられない云々】
って言ってたっけ・・。
それに、魔法を使う時に唱える言葉が微妙に俺と違うんだな。