すれ違い
「いいこと思い付いた!」
急に声が響き、教室中が静まり返った。
声の主は、きみだった。
「みんなと組みたいのは山々なんだけどさ、生憎俺は一人しかいないわけで、だから提案なんだけど、俺に興味無いとこと組むのはどうかな?」
とか言い出した。
"なに言ってるんですか?このタラシが!そんなこと言ってないで早く選びなさいよ"
「ひ、日愛!!」
慌てる、愛依の声。
「お、決まりだな」
と、指差してくるきみ。
そして、学級委員長の子の名前を呼ぶと、
「俺と甲斐と小野と百瀬で一班決定な」
と勝手なことを言っている。
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