すれ違い
「ちょっと、なに勝手なこと言ってんのよ!」
きみのことを睨んでみる。
「心の声またダダ漏れだったぜ、日愛ちゃん」
と微笑んでくるきみになにも返せない私がいる。
横目で愛依に助けを求めるけど、自業自得だという視線で返されるばかりだ。
だから、せめてもの反抗としてきみを睨む。

「では、班が決まりきったので、班ごとに集まって、自己紹介をして、その後班長決めを行ってください」

いつの間にか班分けが終わっちゃった。
みんなが班ごとに集まりだしたので、私たちも集まる。
はぁー、憂鬱の一言に尽きる。
目の前には私の気持ちとは裏腹にニコニコと笑うきみ。
< 7 / 16 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop