仮初めマリッジ~イジワル社長が逃してくれません~
「見せないでください! それに、触らないでくださいっ」
「なんで? 僕が手ずから選んだんだ、そんなの今更じゃない?」
「た、確かにそうですけど」
「今日はこれを着てみせてよ。僕の可愛いお姫様?」
「な……っ! 着るのはあれですけど、絶対に見せませんから!」
慧さんが手にしていた下着を、私は赤面したままひったくる。
こんなの着たことも触ったこともなかった。
だけど、致し方ない。
慧さんの家に住まうことに対し、とうとう腹をくくらなければいけない時が来たようだ。
「お、お風呂お先に失礼します!」
羞恥に悶える顔を隠しながら部屋を飛び出し、一階にあるバスルームへ避難するように逃げ込んだ。
お風呂を上がったあと、いつの間にか用意されていたルームウェアに手を通す。
可愛いデザインと柔らかな肌触りに感動して、思わず鏡の前でくるりと回ってしまった。
お風呂上がりましたよ、ルームウェアありがとうございます、と伝えに行きたい。
でも、もし。このままあの王子様に食べられちゃったりしたら……。
思わず変な方向に考えてしまい頬が熱くなる。
そ、そんなことはないはず!
さっきのだって、私に意地悪して面白がってるだけ!
「なんで? 僕が手ずから選んだんだ、そんなの今更じゃない?」
「た、確かにそうですけど」
「今日はこれを着てみせてよ。僕の可愛いお姫様?」
「な……っ! 着るのはあれですけど、絶対に見せませんから!」
慧さんが手にしていた下着を、私は赤面したままひったくる。
こんなの着たことも触ったこともなかった。
だけど、致し方ない。
慧さんの家に住まうことに対し、とうとう腹をくくらなければいけない時が来たようだ。
「お、お風呂お先に失礼します!」
羞恥に悶える顔を隠しながら部屋を飛び出し、一階にあるバスルームへ避難するように逃げ込んだ。
お風呂を上がったあと、いつの間にか用意されていたルームウェアに手を通す。
可愛いデザインと柔らかな肌触りに感動して、思わず鏡の前でくるりと回ってしまった。
お風呂上がりましたよ、ルームウェアありがとうございます、と伝えに行きたい。
でも、もし。このままあの王子様に食べられちゃったりしたら……。
思わず変な方向に考えてしまい頬が熱くなる。
そ、そんなことはないはず!
さっきのだって、私に意地悪して面白がってるだけ!