よくばりな恋 〜宝物〜
「わたし・・・大丈夫・・・?」
「大丈夫。とりあえず見えるとこにキスマークはつけてへん」
しれっと答える空斗をそういう意味と違うと紅が思いっきり上目遣いで睨む。
あの日からずっと、空斗は紅のマンションにいて、毎晩紅は抱き潰されていた。
今日は『あい』のこと、教えるから実家に行こうと引っ張られて来た。
ガレージ横の大きな白い門の前、よく見ると上には監視カメラと警備会社のステッカー。
ガチガチになった紅の横で空斗がインターホンを押した。
『はーい、あ、空くん!』
カチャリと音がしてロックが外された。
アプローチを歩き、空斗が玄関ドアを開けると中から2歳くらいの男の子を抱いた小柄な女性が出てくる。
「ーーーー翠まで来てんの?」
「海斗さんもいまーす」
翠と呼ばれた女性がひょいと空斗の陰にいる紅を覗き込む。
「可愛い」
そう言って紅に微笑む。
「紅、コレがすぐ上の兄の嫁さんで翠」
「み、水沢紅です」
「紅ちゃん、よろしくー。コレは息子の風斗(かぜと)です」