よくばりな恋 〜宝物〜


翠の後ろからスカートの裾をキュッと掴み、恥ずかしそうに顔を見せる男の子がもう1人。


「こっちは雪斗、双子やの。2歳になったばっかりです」


紅はしゃがんで雪斗に向き合う。


「紅です。よろしくね」


小さな両手を雪斗が紅に伸ばしてくるので、紅が抱き上げた。


「あら紅ちゃん、慣れてはる?」


「あ、はい。甥っ子が同じくらいで」


翠の腕に抱かれている風斗と、紅が抱き上げた雪斗、双子なのでそっくりだ。しかも瞳はぱっちり。2歳だというのに、既にイケメンの素養たっぷりだ。


「空くん、和室に食事の用意したから。みんなお待ちかねよ」


紅の背筋が思わずピシリと伸びる。
不安気な紅の様子に気付いたのか、空斗が頭を一撫でしてくれた。


廊下を先に歩く翠について、雪斗を抱いたまま紅と空斗がついて行く。


「お見えになりましたよ〜」


襖が開けられると、女性が2人、男性が3人、紅に目をむけた。



「はっ、初めまして。水沢紅です」



雪斗を落とさないように頭を下げる。
そして紅は固まる。





なんだ、この美形家族・・・・・・・・・。

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