初恋とチョコレートと花束と。

「ひゃあ!」

さっきのはなんとか我慢できたけれど、もう無理怖い・・・!

「ほら、やっぱ怖がってるじゃん」

「ふふ、ごめんね。驚かせちゃって」


・・・・・・え?
その声に振り返ると、後ろにいたのは去年同じクラスだった暖(ハル)ちゃんと真季(マキ)ちゃん。
仲良しだったから去年はよく話してたりしてたんだけど、クラスが離れてから会話するのは今日がはじめて。

それにしても、びっくりしたなぁ・・・。
本当にお化けかと思ったよ。

「ええっと、私に何か用事?」
・・・あ、でも用が無ければわざわざ話しかけたりしないか。

二人は一度振り返ると、小さな声でろう下に出てほしい、と私に伝えた。
そっか、後ろのお兄さんずっとこっち見てるもんね。

先に出た二人に続いて、私も外に出る。
アリスは・・・そのままでいいかな。


「ね、矢川くんと付き合ってるってうわさ、本当?」

図書室のドアを閉めたとたん、暖ちゃんがそう質問してきた。
えーっと、どういうこと?


私が矢川くんと・・・・・・付き合ってる!?

「ほら、二人はよく一緒にいるじゃない?だから付き合ってるのかなって、最近話題になってるんだよ」
続けたのは、目をキラキラさせてる真季ちゃん。
暖ちゃんがこういう話大好き、っていうのは知ってたけれど、真季ちゃんまで・・・。


というか、そんなうわさ話があったことすら今まで知らなかったよ。

「ち、違うよ。私と矢川くんはただの――」
ただの友達だって、言いかけたその時。


「―—あれ、二人とも知らなかった?その話が本当だってこと」
振り返ると、そこにいたのはやっぱりアリス。

本を持ってるってことは、借りたかったやつ見つかったんだ。
後でどんな話なのかちょっとだけ見せてもらおう。

じゃなくて。

「ねぇ、さっきのって――」

「きゃー、やっぱりそうだったんだ!そうじゃないかなーって思ってたんだよね」
アリスに尋ねようとしたら、3人は矢川くんと私の話で盛り上がってて。

確か、コイバナ?ってやつだっけ?


・・・・・・ってこれ、私が矢川くんと付き合ってるって二人に思われてる・・・よね!?
というかその前に付き合ってるって何!?そもそも付き合ったら何をするの!?

とりあえずよくない状況だということを理解したとたん、昼休み終了のチャイムが鳴った。


< 19 / 26 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop