復讐日記
「彩愛?」


花音が驚いたように目を丸くしている。


「忘れ物を取りに来たらしい」


花音の父親はそう言うと、そのままリビングへと戻って行った。


「こんな時間になに考えてるの?」


階段を下り切った花音がそう聞いて来た。


「あたし、復讐日記を忘れて帰ったの!」


「そんなの知らないよ。帰って」


花音の言葉にあたしは目を見開いた。


「復讐日記を取ったらすぐに帰るから」


「日記なんてあたしの家にはないよ」
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