加工アプリ
アプリを使う時には必ず目の大きさを調整する。


普段より目が大きくなるだけで、随分と可愛く見えるようになるからだ。


もちろん、昨日の加工でも目元を大きくしていた。


「まさか、あれが反映されたとか?」


そう呟いて、小さく笑った。


そんなことあるハズがない。


絶対にあり得ない。


けれど鏡の中のあたしはパッチリとした目をしている。


瞬きをするたびに長いまつ毛が揺れている。


「なんだかよくわからないけど、メークでもしてみようかな」


あたしはそう呟いて、鼻歌交じりにリビングへと向かったのだった。
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