加工アプリ
「ちょっと、やめてよ!」


「うるさい!」


楠葉が怒鳴り、あたしの口にハンカチをねじ込んできた。


息苦しさに目を見開く。


いくら声を上げてみてもくぐもった唸り声が出るばかりだ。


楠葉があたしの上に乗ると、その重みに呼吸が乱れた。


思った以上に加工アプリの効果が出ているようだ。


重たくて身動きがとれない。


「ちょっと可愛くなったからって調子に乗りやがって!」


四葉がそう言い、あたしの顔に唾をはきかけた。
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