加工アプリ
☆☆☆

デートの約束ができたことを、あたしは一目散に2人に報告していた。


2人はまるで自分のことのように喜んでくれた。


「ほんとありがとう! 2人がメークしてくれたおかげだよ」


「そんなことないよ。雅は元が可愛いから似合うだけ」


四葉はそう言ってあたしの頭を軽く撫でた。


「そうそう。今日は頑張っておいでね」


楠葉に言われて、あたしは大きく頷いたのだった。


それから放課後になるまで、あたしはジッと時計の針を見つめていた。


1秒1秒がとてつもなく長く感じられる。


止まっているのではないかと思うくらい、長い長い時間がようやく過ぎ去ってくれた。
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