浮気の定理
彼が起き上がり、備え付けのコーヒーを淹れてくれる。



その間に私はジャグジーのついた浴槽へと向かった。



電気を消すと、色とりどりの明かりが暗闇に光る。



この幻想的なバスタイムが私は結構気に入っていた。



しばらく瞑想に耽りながら、気だるい体をリセットする。



時間にすればものの5分も経っていない。



だけど彼との行為のあとは、いつも儀式のように行う時間。



ザバッとお湯から上がり、浴室を出る。



置いてあったバスタオルで体を拭くと、同じく備え付けのバスローブを羽織った。
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