浮気の定理
「そんな風に考えたことなかったな……」



涼子がそう言えば、真由が呆れたように笑う。



「相変わらず涼子ってば真面目だねぇ?」



「真由、真面目なのは悪いことじゃないでしょ?」



真由の馬鹿にしたような物言いに、桃子がそっとたしなめた。



「そうだね?真由の言うとおりかも……
ありさも子供たちが学校行ってる間、働いてるんだもんね?

私はまだ幼稚園行ってる短い時間じゃ働けないけど……

少ないけど自分の時間が出来るってことか」



涼子が納得したように言うと、ありさが少し言いにくそうに口を開いた。
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