浮気の定理
チッと舌打ちをしながら、水落は慌てて走り去っていった。



もしかしたら、あの男を刺激してしまったかもしれない。



だけど認めるわけにはいかなかった。



私の中では、あれはなかったことなんだから。



何も覚えてない以上、あの男の挑発になんか乗るもんか!



そう強く思う。



動揺する気持ちを抑えて、私は水落の背を見送った。



まさかそれが悪夢の始まりだったなんて、思いもせずに……
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