浮気の定理
「……そっか、そうだよね?わかった、ありがとう」



涼子が話を切るようにそう言うと、桃子と真由は物足りないような顔をしながらも、また前を向いて歩き出した。



「死んじゃった場合は仕方ないけど……」



「えっ?」



隣でありさが呟いたのが聞こえて、涼子は思わず聞き返す。



「もし健在なら、子供がきちんと成人するまでは、両親揃って育てるのが親の義務だと思う」



神妙な面持ちで、涼子にだけ聞こえるようにありさはそう言った。



やはりあの子供のことで、和也さんと何かあったのかもしれないと涼子は思う。
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