浮気の定理
「なんで殴られたのか、わかってるな?真由」



「……」



「弁解する気はないのか?」



「……」



「黙ってたってわからないだろ!

なにも言わないってことは認めるんだな?」



認めなかったらどうするつもりなんだろう?



いきなり殴っといて間違いでしたじゃ済まない。



それなりの証拠を掴んでるからこそ頭ごなしに怒っているんだと思っていた。



そうじゃなければ、娘の方を信じるはずだからだ。



俯いていた顔を上げて、父の顔を見る。



それから私はゆっくりと口を開いた。
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