浮気の定理
「や…だなぁ……ほんとになんでもないってば

転んで痣が出来たから隠すのに長袖着てたのは確かだけど……

別に誰かにやられたわけじゃないし、さっき気分が悪くなったのも、風邪のせいだと思うから」



今度は自然に話せたと思う。



堂々としてれば大丈夫。



バレることはない。



「涼子、それ本気で言ってんの?」



そう言いながら、真由の手が隣から伸びてきた。



ビクッとしたと同時に、隠す間もなく私の腕は真由の手にしっかりと掴まれていた。



「これ、どうみても人の手の形じゃない?転んだようには見えないよ」
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