浮気の定理
真由のするどい指摘に、私は何も言えなくなる。



そこまでしっかり見られてたなら、言い訳なんか通用しない。



「勇さん?」



「……」



「だって涼子、前にも早く帰らないとまずいみたいなこと言ってたじゃない?

それって勇さんに怒られるからなんじゃないの?」



「ちがっ……」



違うってはっきり言えたらどんなにいいだろう?



勘のいい真由はもしかしたらずいぶん前から気付いてたのかもしれない。



「涼子、もしそうなら今のままいたらダメだよ

花ちゃんだっているんだし、対策考えないと……」



桃子が言いたいことはわかってる。



このままほっといたら花にも危害が加えられるんじゃないかって心配してくれてるんだってことも。
< 621 / 730 >

この作品をシェア

pagetop