浮気の定理
真由は仕方ないといった様子でこちらに向き直ると、照れたようにへへっと笑う。



「そこまで言うなら許してあげる」



ジュージューと焼ける音に紛れるくらいの小さな声で、真由は恥ずかしそうにそう言った。



あれから実家にかくまってもらうことに決めた涼子と花を、当然の如く勇は執拗に追いかけてきた。



実家にはもちろん、花の幼稚園、果てはありさや桃子、真由のところにも連絡があったらしい。



もちろん、実家では知らないと言い張り、幼稚園でも勇には花が休んでると伝えてもらっていた。



母が連れているところを目撃されるとまずいからと、車で送り迎えしてくれると申し出てくれたのは意外にもありさだった。
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