3年後、あの約束の続き

何とかボロは出さず、平日を過ごせた。


会社での私達は、相変わらずだ。
帰宅時間も出勤時間もずらし、あくまで『他人』のフリをする。


家に帰ると・・・章は私にべったりになる。
「ただいま」と帰宅した時から私に貼り付き、眠るときも私を抱きしめて寝る。

まるで小さい頃の翔太みたいだ。
・・・口が裂けても言えないけれど。



土曜日は、2人でゆっくり寝ていた。
映画を夜中まで見ていたので、昼過ぎに起きよう。
ベッドでゴロゴロしていたら…


『ブーブーブー』

携帯の電話が鳴る。

画面を見ると・・・

「お母さんだ」


「何?」と章も起き上がる。


「ごめんお母さんから電話」
あわてて服を着て、起き上がりリビングへ向かう。


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