3年後、あの約束の続き
「ほらこの辺とか・・・私着ないからさぁ。
えみちゃん似合うよ絶対!!」
早苗お姉ちゃんが渡したのは‐ふんわりとした花柄のワンピース。
全然着なくなった、リネン素材のナチュラルな服だ。


「私ねぇ、早苗お姉ちゃんに憧れて・・・かっちりとしたキレイ目を目指してたんだよねぇ」
その言葉に、「ぷっ・・・ははは」と早苗お姉ちゃんは笑い出す。

「あのねぇ、私は単なる季節関係ないシンプルな服ばっか着てただけだよ!考えるのめんどくさいからさ。だから私服でも白か薄い色のシャツ着てるんだよ」

とは言うものの、やっぱり元の素材が良いのか、早苗お姉ちゃんはシンプルな服も華麗に着こなしている。
何というか・・・エレガントというか。
今の豪快に笑う姿も、下品さを微塵も感じない。むしろ華があるようにも思う。


‐やっぱり早苗お姉ちゃんは憧れだな。

何をしてもサマになる早苗お姉ちゃんは、ずっと私の憧れだ。
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