3年後、あの約束の続き
エリックは、ニコニコしながら私を見つめている。


‐どっちにしろアキラは3年間動けないだろう。
その間だけでいいよ。
マナミが日本に居るよりも距離は近くなるだろうし…


「ふざけるな」
章はぼそっと呟き、立ち上がる。


ぎゃーぎゃー何かを言いはじめ、エリックもぎゃーぎゃーと言い争いをはじめた、けれど。


‐ガブリエウ、何て言ってるの?

‐うーん、わからない・・・



ノルウェー語なのでさっぱりと分からない。残念だけれど。

ガブリエウと居心地悪そうに顔を見合せていると「Either way」
とにかく、と章は机をバンっ!と叩いた。


‐俺は彼女を連れて帰るよ。何処にも行かせない

はっきりとした口調で言い切った。
けれどエリックがまた何かを言って、また2人は言い争いを始めた。



‐ストップストップ、今日は止めようか

しびれを切らしたガブリエウが間に入り、2人を止める。
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