3年後、あの約束の続き
次の日、さすがにいつもの時間に起きれなかった。
珍しく出勤は8時50分過ぎだ。

50分を過ぎたフロアには、章以外が全員居る。
章の机には荷物があるものの、姿が見えない。
他の部に行ってるんだろう。

おはようございます、呟くように言って席へと向かった。

「渡辺、昨日遅くまで残ってたみたいだけど」
橋本が声をかける。

「あぁ、おはよう。カタログ仕上げてたら結構遅くなって」

「えー!言ってください。手伝ったのに・・・!」
田野畑さんも参加してくる。

「まぁ終わったし、大丈夫だよ」
そう言いながら席に座る。

「俺も手伝ったしね」
章だ。

ひょっこりと現れて、席に座る。
「昨日、渡辺さんとDinnerも行ったよ。楽しかったよ渡辺さん」
そう言ってにやっと笑った。


「えー!!何を話したんですか!?」

「瀬崎さんのノルウェーの話と、この前私も会ったポルトガルの友達の女性遍歴をひたすら」

・・・まさにそんな感じで、オーロラとサーモンの話が終わるとガブリエウの浮気未遂(?)話をひたすら聞いていた。
正直、拍子抜けた。
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