3年後、あの約束の続き
特に聞く限りは、橋本に問題は無さそうだったが・・・Chrisが暴走してしまった。

「まぁ元々彼女は、そこそこのお嬢様らしいです。
 無理矢理他の人と結婚させられそうになって、彼女の精神が病んでしまったんでしょう」

橋本と一緒に働き始めた頃から、彼女が目の前に現れはじめた。
どうやら親を騙くらかして『日本に留学』という体でやってきたそうだ。

その頃には、橋本と別れて2年になろうとしていた時だったそうで。
橋本も「何で今更?!」となっていた。

「ちょうどその頃、うちのアウトレットの編成時期で毎日遅くまで残っていたんです。
私、橋本、アウトレットメンバーで。
それで私も彼女の被害を被った、と言うわけです」

橋本と遅くまで残っていると、彼女が会社に乗り込んできたり
一緒に食べや飲みに行くと、彼女が現れて水をぶっかけられたり、料理をひっくり返されたりと散々であった。

「なるほど、須賀さんは知ってたんだね?」
スガさんはうちのビルの警備員で、自衛隊を定年退職してここで働いている人だ。

「そ。当時はスガさん夜勤メインで、何回もChrisを警察に連れてってくれたんです。
スガさん英語できるし、まぁかなり助けられました」
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