はっぴーえんど。
目が覚めるとベッドの上だった。
…私、車の中で寝ちゃったのか…。

足には白い包帯が綺麗に巻かれている。

「…おはよ。樹くん。」
樹くんは私の横で寝ていた。
小声で起こさないように話しかける。
私はそっとベッドからでて、浴槽へ向かった。

足の包帯を外し、お風呂に入る。
時計を見ると午前2時。


お風呂から出てまた包帯をまこうとしたけど、うまく巻けない…
ベッドの方へ戻ると樹くんも起きていた。

「包帯…?」
樹くんは私から包帯を受け取り、ベッドに座らせた。
大きな手で器用にまかれていく。

「…ありがとう。」
「どういたしまして」
樹くんはいつもと変わらず笑顔。
私はまた横になった。

「ごめん、少し用があるから、出てくるね。」
樹くんは私に背を向け、ベッドから離れようとする。
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