イケメン御曹司は一途な溺愛王子でした~愛の重さはヘビー級?!~
私はお弁当箱を、志帆さんは社食で定食を食べると言うので席を取って待っていたら、珍しい同期が社食に入って来た。

「有希子!久しぶりだね」

入って来た同期は、有坂有希子。
入社からすぐの配属で秘書課に行った同期だ。
新入社員の研修が一緒で仲良くなった。
最近は有希子の方に時間が出来た時に一緒にご飯に行ったり、休みの日に会ったりもする。
社会人になって出来た大切な友達だ。
彼女は少しつり上がった目の目力のある美人なのだけれど、実際に話すと、とても優しく世話焼きの姐御肌タイプの人で私もすぐ懐いてしまった。

「莉々花じゃない!社内で会うのは久しぶりね。調子はどう?」
「三ヶ月経って、やっと慣れてきたかなってところ。まだまだ先輩に頼ってるよ」

苦笑しつつ返すと

「それで、私のボスが莉々花をデートに誘ったって坪内さんから聞いたんだけと。行ったわけ?」

有希子からは冷たい空気が流れてきてる…
暖かな日差しの差し込む社食のはずなのに…

「行きました。土曜日に…」

そう返事をすると

「とうとうあの御曹司動き出しやがって…」

いつも優しい、それでいて周りを見れるタイプの有希子が珍しいほどの言葉遣いで口にした事にはて?と首をかしげる。

「有希子は何か知ってるの?」

そう聞くと
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