キライ、じゃないよ。
待ち合わせの時間より10分前に着いたのに、八田くんは既に待ち合わせ場所に来ていた。
「八田くん、ごめんね。待たせて……」
「待たされてないよ。だってまだ10分前だよ」
足早に近づけば、彼は腕時計を見せて笑った。
「でも、寒かったでしょ?今日は冷え込むって天気予報で言ってたし」
「平気だよ。あの頃の俺とは違うんだからさ。身体結構鍛えてるよ」
そう言いながら二の腕を見せてくれたけど、確かに高校の頃とは違う。
「警備員だっけ?大変な仕事だよね」
「どんな仕事も大変だよ。でもさ、俺今の仕事好きなんだ」
仕事に誇りを持っている人って、見ていてすごくカッコいいと思う。
どんな仕事だって何かしら大変なことはあるものだ。それを仕事だからと割り切って前を向ける人を私は尊敬する。
「入ろうか。皐月さんが風邪引いたら困るからね」
背中に大きな手が触れた。軽く押されて店の中へと誘われる。
店内は肉の脂の匂いと煙が充満してて、途端空腹を感じてお腹が鳴った。
幸い店内は賑やかで隣にいる八田くんにも気づかれなかったみたいでホッとした。
「予約していた八田です」
「2名様ですね、ご案内します」
店員に促され、窓際の4人掛けの掘り炬燵のテーブルへ案内された。
「皐月さん奥でいい?」
「うん」
2人向かい合って座り、着ていたコートを脱いだ。
「八田くん、ごめんね。待たせて……」
「待たされてないよ。だってまだ10分前だよ」
足早に近づけば、彼は腕時計を見せて笑った。
「でも、寒かったでしょ?今日は冷え込むって天気予報で言ってたし」
「平気だよ。あの頃の俺とは違うんだからさ。身体結構鍛えてるよ」
そう言いながら二の腕を見せてくれたけど、確かに高校の頃とは違う。
「警備員だっけ?大変な仕事だよね」
「どんな仕事も大変だよ。でもさ、俺今の仕事好きなんだ」
仕事に誇りを持っている人って、見ていてすごくカッコいいと思う。
どんな仕事だって何かしら大変なことはあるものだ。それを仕事だからと割り切って前を向ける人を私は尊敬する。
「入ろうか。皐月さんが風邪引いたら困るからね」
背中に大きな手が触れた。軽く押されて店の中へと誘われる。
店内は肉の脂の匂いと煙が充満してて、途端空腹を感じてお腹が鳴った。
幸い店内は賑やかで隣にいる八田くんにも気づかれなかったみたいでホッとした。
「予約していた八田です」
「2名様ですね、ご案内します」
店員に促され、窓際の4人掛けの掘り炬燵のテーブルへ案内された。
「皐月さん奥でいい?」
「うん」
2人向かい合って座り、着ていたコートを脱いだ。