総長様の復讐
「心配しなくても、私はお兄ちゃんが一番好きなのに」


「……………」



一番ーー?



「お兄ちゃんも、バカだよね。

妹の愛がわからないのかッ!」


「…………ッッ!」



やめてくれ、やめてくれ。


俺はーーーーー



「きゃっ!!」



凛を押し倒していた。





「ら、頼くん、どうしたの?」



少し震えた体、声。


離せよ俺。


今ならまだ間に合う。


ごめん、って言えよ。



なのに、、なのに、、



「俺の復讐はまだ終わってねーよ」






そんな、低く冷たい声。


「…………ッ頼くんッ、いや」


ひどく震えたあいつを睨み付け、俺はアイツの唇にキスをした。




目を見開き、嫌がる凛を抑えつけ唇に無理矢理押し付けた。


「やぁ、やだ、止めて‼」



君の声は泣いていた。


< 94 / 146 >

この作品をシェア

pagetop