彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)
「わはははは!オメーら全員、凛助を甘やかしてんじゃんか~!」
「も、百鬼さん!?」
背後にいた男が、ガバッと私の体にのしかかる。
「凛助~俺様がナンパの極意を教えてやるぜぇ~!」
「いえ、硬派なのでいいです。」
「わはははは!しゃーねぇーな!酒おごってやるよ、酒!」
「いえ、未成年なのでいいです。」
「つまんねぇーな!女が開放的になる時狙わなきゃ、男になれねぇぞー!?わはははは!」
「・・・百鬼さんが言う男と、僕が思ってる男は、違う気がするんですけど・・・?」
「わはははは!良い女がいたら、教えてやるからなっ!」
そう言うと、私の頭をぐしゃぐしゃにする野獣。
(良い女性を紹介されても、困るんだけどな・・・)
設定は男の子だけど、女の子だからな~
〔★必要ない情報ばかりだ★〕
「おい、乱暴にするなよ、皇助!」
それを見ていた瑞希お兄ちゃんが、乱れた私の髪をなでながら言う。
「やれやれ・・・凛も大変だな?」
「あ、いえ・・・」
「ついたら、なんか買ってやるからな?」
「え、いいですよ。自分で買えます。」
「ばか。こんな時は、先輩に甘えろ。お兄ちゃんでもあるんだからな?」
「お兄ちゃん・・・」
(・・・ホントに甘えちゃいますよ?)
そんな思いでもたれかかれば、頭をナデナデしてくれた。
その心地よさに、おずおずしながらも身を預ける。
瑞希お兄ちゃんは突き放すことなく、ギュッと抱き寄せてくれた。
拒まれなかったことが、嬉しかった。
そんな私を乗せた車は、花火会場へと加速するのだった。