彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)



「スミマセ~ン!」

「え?」



突然、声をかけられた。

相手は、東南アジア系の女性で美人だった。

私に親しげに近づくと、行く手を遮るように立ち止まる。



「オネガイシマス。」



そう言いながら、女性は私にカードを見せてきた。



(なにこれ?)



カードに書かれていたのは―――




【おやをなくした まずしいこどもたちのために おかねをめぐんでください ぼくきんをおねがいします】




キャッシュカードぐらいのサイズのカードに、ひらがなでそう書かれていた。



(これって・・・・)

「募金?」

「オネガイ、オネガイ。」



片言の日本語で言いながら、今度は写真を見せてくる。

写っているのは、あどけない顔をした幼い子供達。



(え?この子達が、貧しい子供?)

「オネガイシマス、オネガイ。」



そんな私に、一生懸命訴えてくる女性。

東南アジアが、日本より貧しいというのは知ってる。

だから、必死でお願いする姿を見たらかわいそうになった。



「モニカちゃん・・・」



募金するべきか、横にいたオネェさんに聞こうと思って見れば、



「あらやぁ~ホントぉ~!?」

「アナタキレイ!ホントウニ、ウツクシイ!キレイ、キレイ!」

「おほほほ!お兄さんって、正直な外人さんね~?イケメンに褒められるとお肌が活性化するわぁ~」



彼女は別の東南アジア人男性と話し込んでいた。

ちなみにこちらも美形だった。



(なにやってるの!?てか、なに話してるの・・・!?)



話の内容はともかく、態度からして嬉しそうだった。



〔★モニカは潤っていた★〕



その様子を見ていたら、お姉さんが私に言う。



「アノカレハ、ワタシのトモダチ。イッショニ、ボキンオネガイシテル。」

「あ、そうなんですか・・・」

「タスケテクダサイ。オネガイシマス。」


そう言われて考えた。



パトロールのボランティアをしてるわけだし、助ける相手が日本人だけというわけじゃない。



(今日は小銭も持ってるから、100円ぐらいなら・・・)



「いいですよ。」

「アリガトウゴザイマス!」



苦しんでる人のために協力しよう。



〔★凛は募金を決めた★〕



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