明日死ぬ僕と100年後の君

朝は夏らしい青空だったのに、廊下の窓から見上げたそこは厚い雲に覆われている。

校庭の木は枝を大きく揺らし、窓越しにもざわざわと音が聴こえてくるようだ。


台風が南からゆっくりとやってきているらしい。

進路を大きく東に逸れる予想だけど、強風に注意と天気予報で言っていた。


学校はいい。

どれだけ風が吹いても、屋根が壊れるとか雨漏りだとか、隙間風の心配をしなくて済むのだから。

けれどあの時代錯誤な我が家はそうはいかない。

オンボロ屋根はいつ吹き飛んでしまうかわからないし、隙間風が家の中の温度を容赦なく下げる。

家のあちこちで雨漏りがあるので、洗面器やバケツ、深めのお皿は必須だ。


それでも夏ならまだマシだ。

冬はいつ壊れるかもわからないストーブだけでなく、ホットカーペットとこたつがなければ過ごせない。

おばあちゃんが昔作ってくれたどてらも手放せなくなる。

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