エリート弁護士は契約妻への激愛を貫きたい
「初めまして、紗凪さん。妹の美玲と申します」

「あ、こちらこそ初めまして。紗凪と申します」

そんな挨拶を交わした後、聖さんは長くなると思ったのか付き添いをしてくれたコンシェルジュさんをその場から離れさせた。

「私、紗凪さんに会うのをすごく楽しみにしてたんです。私、姉妹がいないから一緒に買い物に行ったりとかそういうの憧れているんです。紗凪さん可愛くてほんわかしてて優しそうで紗凪さんが聖お兄様の結婚相手で良かった。これから仲良くして下さいね」

ギュッと私の腕を掴みニコリと微笑む美玲さん。とても人懐こくて天真爛漫で可愛らしいそんな印象を受ける。好意的に接してくれたのが嬉しくて思わず、笑みが溢れた。

「美玲、話はそのくらいにしてそろそろ中に入るぞ?」

「はーい。行きましょう。紗凪さん」

「えっ、あ、はい」

美玲さんが私の手を引きレストランの中へと歩き出した後方から「まるで本当の姉妹のようだな」どこか嬉しげな聖さんの声がした。
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