綺麗なブルーを描けません
柊くん、自分のこと、大事にしてくれたおじさんを亡くしたばっかりのころだ。

彼は、言葉にせずに、凄く苦しんでいた。

素直に辛いよーって言えない代わりに、八つ当たり的に、他人に物凄く優しくなる。

それだけじゃなくて、ご飯を食べなくなるんだ。

「…柊くん、後でここに来ます?」

「いや、来ないと思う」

「…食べ物拒絶モードだな」

あたしは携帯を取り出して、柊君に電話する。

出た。

もう家にいる。

「柚葉さん、柊くん、捕まえてきます。待っててもらえますか?」

「うん」


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