綺麗なブルーを描けません
我ながら、あたしは、役に立たないぞ。
余計な心労を与えてるだけだと思う。
「…離婚するんだろ?次、もうエマでいいじゃん」
「あ、それ言っちゃだめです。今ここで、ものすごく傷ついてる人いますよ」
言って、二人の目があたしに注がれる。
愕然としてるあたしの顔を見て、二人に笑われる。
「ね?このヒト、すぐ真に受けるから」
「…まあ、冗談だけど。でも、大丈夫なのか?もう、決定?一番しんどい時じゃないのか?」
「…しんどいですよ。普通にしんどいうえに、面倒な親族が関わってきて、さらにしんどいです」
面倒な親族。
それって、さっきのお兄さんかな。
「でさ、さっきの人、何しに来たの?」
突然話を振ってみる。
口を割るだろうか。
「…実はね、オレ、兄がいて」
…割った。