クールな御曹司の契約妻になりました
「これだけ高額の月収なんだから、5年間の恋愛禁止くらい平気だろう?」


「はっ??」

淡々と喋る教授の言葉に、私は耳を疑ってしまう。

「橘さんは確かこの間、もう恋愛はこりごりだとか、お金持ちの男性と愛のない結婚をしたいと嘆いていたじゃないか。」


そういえば、就職が決まったゼミの仲間たちの合コンの話題から恋愛話が盛り上がって、1か月ほど前そんな話を、ここでしていた気がする。


「聞いてたんですか?」

「この狭い部屋の中で、あんなに大声で喋っていれば嫌でも聞こえてくる」


驚いた声を出した私に、ため息交じりに教授はブツブツと喋り続ける。


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