クールな御曹司の契約妻になりました

引き締まった身体にシャンと伸びた背筋が凛とした佇まいと、それから息を呑むほどの威圧感にも似た特別な雰囲気を漂わせている。

栗色の瞳に、パッチリとした二重の目元は一見、優しそうにも見えるが眼光は鋭くて、迂闊に踏み入ることが出来ない風格がある。


スッと鼻筋の通った高い鼻に薄い唇はそれぞれのパーツとバランスが取れていて、ため息が出るほど顔立ちは整っている。


仕立ての良い高級そうなスーツを自然に着こなした彼が、私の結婚相手である二階堂社長だということはすぐに分かった。


これまで何度か、テレビや雑誌では二階堂社長の姿を見たことがあった。


けれど、実物は顔も小さくて、身長だって手足だって長くて、どこかのファッションモデルのようで私は思わず息を呑んだ。

この風貌なら、モテるに決まっている。


それに、二階堂グループの御曹司で社長なのだから、有名な女優やモデルと浮名を流していたことなんて嫌でも納得できる。


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